
2023年に娘を出産後、娘が8カ月になった2024年5月から2人目の不妊治療を始めました。
まずは娘を出産した大学病院にてAIH(人工授精)から始め、2024年8月に妊娠発覚。
しかし残念ながら心拍確認前に流産に…
病院を変え(正確には娘の時と同じ不妊治療専門クリニックに戻った)体外受精を行い、2025年4月に再び妊娠発覚。
しかし赤ちゃんの成長がゆっくりで、妊娠8週で稽留流産となってしまいました。
流産というとても辛い宣告を受けた後、流産手術という初めての経験が怖くて怖くて、ネットでたくさん検索しました。
でも、あまり詳しく書かれている方はいなかったので、同じような手術を受けられる方の不安を取り除くお力に少しでもなれたらと思い、自分の経験を記録することにしました。
正直色々と思い出しながら書くのは辛いのですが、短い期間でも私のお腹の中で命を宿し、心臓を動かすところまで成長してくれた赤ちゃんの記録を残したいという思いもありますので、こちらに綴っていきます。
以下より妊娠8週で稽留流産になり、MVA(手動真空吸引法)での手術をした時の流れを書いてありますので、見るのが辛い方は引き返すなどの自衛をお願いいたします。
※流れの部分はできる限り感情を乗せずに書いたつもりです
妊娠から流産宣告までの流れ
【2025年2月末】
・愛知の不妊治療専門クリニックにて採卵
・凍結できた受精卵は1つ
・採卵後に主人の転勤で埼玉へ引越すことが決まる
【2025年3月末】
・自然周期で移植予定だったが、引越し前になんとか移植できるよう、途中からホルモン周期に変更し、引越し前に愛知で移植完了
・埼玉でホルモン補充〜妊娠判定を受け入れてくれるクリニックを探し、良いクリニックに出会う
【2025年4月初旬】
・埼玉のクリニックを受診
・4w3dに埼玉のクリニックにてhcg500超え(平均より高め)で妊娠判定をもらう
【2025年4月中旬】
・5w3dに胎嚢確認ができ、胎嚢の大きさも標準サイズと言われる
【2025年4月下旬】
・6w3dにクリニックを受診し、心拍確認ができるかと思ったらできず、卵黄嚢が大きい
ことを指摘され、流産になるかもと言われる
【2025年5月初旬】
・7w2dにクリニックを受診し、胎芽と心拍が確認できたが、心拍数が65BPM(徐脈)でいつ止まってもおかしくないと言われる
・8w2dにクリニックを受診し、心拍停止が確認され、稽留流産と診断される
・クリニックでの流産手術が可能で、先生より自然排出を待つか手術をするか選択するように言われる
・手術の方が早く治療再開できるとのことで手術を選択する

記事の最後の方に、大きい卵黄嚢が写っているエコー写真も載せています。
目次の“エコー写真”から飛べます。
術前の説明
・個室にて看護師さんより手術の説明を受ける
・クリニックでは、掻爬法ではなく身体へのダメージが残りにくい手動真空吸引法(MVA)での手術を行う
・静脈麻酔を使用するため、前日の24時からは絶食
・少量の飲水は当日の11時まで可
・手術の際に血中酸素飽和度を測る機器を指に装着するため、ジェルネイル・マニュキアは外してくること
・手術当日は感染予防のため、シャワーのみ可で入浴は不可なので、前日に入浴して清潔にしておくこと
・睡眠を十分ににとること
・当日は香水や香りのある柔軟剤などは控えて来院すること
・当日、子宮の入口を広げる処置(ラミセル挿入)を行う
・手術後に飲む水かお茶を持参すること
・費用は20,000円〜25,000円程度
・当日は万が一の時の輸血のため、血液型を証明できるもの(母子手帳など)を持参すること
・当日は静脈麻酔を使用するため、車・自転車の運転は禁止
こちらから伝えておきたいこととして、歯科麻酔で呼吸困難になったことがあること、過去2回の採卵でプロポフォールを使用した際、覚醒後も夜までふわふわ感が残ったことがあり、麻酔に対して怖さがあることを伝えた
手術当日の流れ
10:00 自宅にてジクロフェナクの坐薬を挿入
・おそらく事前処置のラミセル(子宮頸管を広げるもの)挿入に対しての痛み止めで、自宅にて自分で挿入
10:45 病院着
・普段の受診と同じように受付をして、手術の同意書を提出
・血液型を証明できるものとして、娘の母子手帳を提出(妊婦健診の1番最初に血液検査の記録が書かれていたため)
・まず内診があるとのことで、待合室で呼ばれるのを待つ
10:55 内診・ラミセル挿入
・内診室で赤ちゃんの心拍が本当に止まっているか最終確認をする
・経産婦でまだ最近の出産(約2年前は最近になるらしい)なので必要はないかもしれないけれど、念のため使いましょうという先生の判断で、ラミセル(子宮頸管拡張器)を挿入
・痛みはなし(看護師さんの話では、人によっては圧迫感や違和感があるらしい)
11:15 安静室へ
・看護師さんより13:30ごろのオペと言われる
・術衣に着替え、安静室のベッドで仮眠
・術衣の下はパンツ1枚のみ
13:00 点滴ルート確保
・看護師さんがルート確保にみえた時点で、手が点滴で不自由になる前に、髪を結びヘアキャップをかぶる
・点滴ルートでソルデム3A輸液を入れられる
13:55 お手洗いへ
・2時間ほどお手洗いへ行けなくなるとのことで、看護師さんに行くように勧められる
・点滴をぶら下げながらお手洗いへ行く
14:00 手術室へ歩いて移動
・パンツを脱ぎ、マスクも眼鏡も外し、術衣一枚で移動
・眼鏡はしていっても良いと言われたが、手術室が近かったのでベッドに置いていった
14:04 プロポフォール注入
・手術台に横になるとすぐに足を固定され、酸素マスクを装着される
・胸に心電図モニター、指にSpO2(パルスオキシメーター)の機械を繋がれる
・酸素マスクに慣れていないため、少し苦しさを感じたが、先生よりゆっくり深呼吸するように言われ、深呼吸をして待つ
・看護師さんの『プロポフォール入ります。』の掛け声と共にプロポフォール(静脈麻酔)が入れられる
・その後記憶なし
14:25 覚醒
・手術室にてパッと目覚める
・気持ち悪さやふわふわ感はまったくなし(麻酔後に何も症状が出なかったのは初めてで驚く)
・出血があるため紙パンツを履かされる
14:27 安静室へ
・看護師さんにストレッチャーで安静室へ運ばれる
・2時間ほど横になって休むように言われる
・少し下腹部に生理痛のような痛みあり
16:00 お手洗いへ
・まだ点滴が繋がっていたので、点滴をぶら下げながらお手洗いへ行く
・ドアは閉めて良いが、倒れた時に備えてドアの外に看護師さんが待機していてくれる
・倒れることなく無事に済ませる
16:10 点滴を抜く
・体調に問題がないので、看護師さんに点滴を抜いてもらう
・点滴を抜いてもらいながら、看護師さんがメンタル面の心配をしてくれ、話を聞いてくれる
・私服に着替える
16:25 待合室へ
・術後に子宮が綺麗になっているかの内診と診察があるとのことで、待合室で呼ばれるのを待つ
16:45 内診
・内診室で子宮内を確認してもらい、問題ないと言われる
・モニターを見せてもらい、胎嚢や胎芽が見えなくなっていて、改めて流産した辛さを感じる
・手術時に少し出血が多かったとのこと
・診察もあるので、再び待合室で待つよう言われる
17:00 診察
・手術から約30日後に次の生理が来るとのことで、生理が来たら今後の治療計画を立てることに(採卵からスタート予定)
・2週間後にまた受診するように言われる
・卵子の質を良くするサプリなどの相談をする
17:20 お会計
・お会計は30,000円かからないぐらいの金額
・お会計を済ませ帰宅
エコー写真
卵黄嚢が大きいと指摘を受けたエコー写真も、参考画像として掲載します。
私も同じような指摘を受けた方のエコー写真をネットで探し、その後の経過が知りたいと思ったのですが、なかなか無かったので…
妊娠7週2日、心拍数が確認できたが徐脈と言われた時のエコー写真です。
リング状のものが卵黄嚢で、右下にくっついているのが胎芽です。
胎盤ができるまでは、卵黄嚢が赤ちゃんのお弁当箱のような役割で、赤ちゃんはここから栄養を吸収して成長するらしいのですが、卵黄嚢が大きい=赤ちゃんがお弁当をたべていない(栄養を吸収していない)ということらしく、赤ちゃんが通常の成長をしていないとみなされてしまうようです。
私の担当の先生は、過去に2人ほど初期に卵黄嚢が大きくても週数を重ねる度に赤ちゃんがゆっくり成長し、無事に出産に至ったケースも見たことあるとおっしゃっていましたが、とても稀なことで、多くの場合は卵黄嚢が大きいと流産になってしまうとのことでした。
昨年流産してしまった子は、心拍確認前の流産でエコー写真すらいただけなかったので、このエコー写真は、この子がおなかにいてくれた証として、大切にしたいと思います。
まとめ
さらっと書きましたが、手術を受けるまでは本当に怖くて逃げ出したい気持ちでした。
しかし、私のクリニックは、子宮を広げる器具はスポンジのような柔らかい素材でできたラミセルを使用、術式はMVAという、できる限り痛みや身体への負担を軽減して処置をしてくださるスタイルだったので、手術が怖くて仕方なかった私でも苦痛なく手術を終えることができました。
つわりは、私の場合は手術当日まで続いていましたが、手術翌日にはつわり特有の気持ち悪さは無くなりました。
メンタル面にかんしては、看護師さんも心配して声かけをしてくださりましたが、昨年(2024年)4ヶ月差で弟と母を続けて病気で亡くし、その後に1人流産という経験をしているので、辛いことに対する耐性がついてしまったせいか、他の方に比べたら辛くないように見えていたかもしれません。
それでも私なりにとても辛く、お風呂の中でしばらく涙が止まらない日もありました。

余談になりますが、手術を終えた後、気持ちの整理と赤ちゃんの供養のため、水子供養をしに行こうと思ったのですが、近くに水子供養ができるお寺がなく、水子供養用のさるぼぼをお迎えしました。
昨年流産した子と、今回の子で2体。(2つで1セットでした)
アイキャッチに使用している画像は、そのさるぼぼのお写真をChatGPTに加工してもらったものです。
次の妊娠を希望する場合は、さるぼぼに願いを込めて寝室の北側や見えやすいところに飾ると良いそうで、我が家はできれば2人戻ってきてほしいなという願いを込めて大切にしています。
もちろんお寺へも、また改めて行きたいと思っています。
流産を経験すると、妊娠して健康な赤ちゃんを産むことは当たり前ではなく、本当に尊いことなんだなと感じます。
ありきたりなことしか言えないのですが、赤ちゃんを望むすべての方の元に、元気な赤ちゃんが生まれてきてくれることを、心より願っております。
私も諦めずに、また採卵から頑張ります。